2017年4月3日『西村京太郎サスペンス 新・十津川警部シリーズ2』が放送されました。
長年TBS系で十津川警部を務めてこられた渡瀬恒彦さんが退かれ、
2017年の今年から「十津川警部シリーズ」の十津川警部役を引き継がれたのは内藤剛志さんです。
ドラマを見た感想と、新・十津川警部コンビについて思ったことを書きました。
十津川警部歴23年の渡瀬恒彦さん、お疲れ様でした!
TBS系列で「十津川警部シリーズ」の放送が開始されたのが1992年なのだそうです。
水戸黄門のように主役が世代交代することなく、初回から最後の54回まで、
渡瀬恒彦さんが主人公の【警視庁捜査1課・十津川省三警部】を務められました。
2015年に体調不良を訴えられ、検査の末病が見つかってからは、
治療を受けながら俳優業をされていたということで、おそらくこれを理由に
十津川警部シリーズからも身を引かれたのだと思います。
そして2017年1月から新たに内藤剛志さんを主演に迎え「新・十津川警部シリーズ」が始まりました。
その約2ケ月後3月14日に渡瀬さんがお亡くなりになられたので、
渡瀬さんは内藤さんの起用をご存知だったことになります。
2017年3月27日には「渡瀬恒彦さんを偲ぶ」として
『西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズ42』が再放送になり、
その日番組の一番最後に内藤剛志さんが出てこられ、
”お悔やみの言葉と「十津川警部シリーズ」の後を担う決意表明”をおっしゃいました。
内藤さんは以前、別の役で十津川警部シリーズに出演された時に渡瀬さんに心構えを尋ねられたことがあるのだそうです。
2017年1月、十津川警部を演じることになった内藤さんが
初回放送に向けてコメントを出された時に、その時の渡瀬さんの言葉も引用されています。
<内藤剛志さんコメント①>
十津川警部は自分くらいの年齢の俳優なら演じてみたいと思う憧れの役です。
キャスティングしていただいてうれしく、光栄です。
前の『十津川警部シリーズ』に犯人役で出演した時に、渡瀬恒彦さんに主役を演じる心構えをお聞きしたところ、先輩(渡瀬)は「自分のことは後にして、周りの出演者、スタッフが、どうしたらやりがいのある作品になるかを考えることが大切だ」と仰いました。
その言葉を守って仕事をしていたら、今回この役をいただいた。
先輩の教えは間違ってなかったなと実感しました。
内藤さんは渡瀬恒彦さんから、「十津川警部」という役だけでなく、
「主役を演じる心構え」も引き継いでいかれるのだなぁと感じました。
ご冥福をお祈りいたします。
新・十津川警部シリーズ第2回のあらすじ・ネタバレ!舞台は伊香保温泉
今回の物語は、都内で起こる事件と群馬県伊香保温泉の事件との関わりがあることで、
警視庁捜査一課が群馬県で捜査、その中で現地の県警刑事とのぶつかり合いやそこに秘められた過去、
事件の真相がいろんな人を巻き込み明らかになる、というようなお話しでした。
警視庁で保護された記憶喪失の男性「高沢」に事件性が感じられたこと
都内でバーを経営をしていた女性「原田あかり」が被害者として伊香保温泉近くで発見されたこと
そして、この群馬で発見された被害者女性の血液と、都内で保護された男性に付着していた血痕が同じ人物のものだったことから物語は始まります。
ゲスト俳優には、伊香保温泉界隈が管轄である群馬県警の刑事として徳井優と紫吹淳さんが出演、記憶喪失で容疑者と見られた高沢の恋人役として笛木優子さんが出演されました。
結論から言うと真犯人は(当然ながら)別にいました。
被害者「あかり」のそばに竹久夢二の短歌が添えられたのは、事件をかく乱させようとした真犯人の意図がありました。
なぜそんな工作をしたのかというと、「高沢」はひき逃げ事件の目撃者で、顔を見られたと思っていたひき逃げ事件の犯人は自分の愛人「あかり」を高沢に近づけ、命を狙っていたのです。
最終的に「あかり」は犯人に裏切られ「高沢」と心中させられそうになった時に、「高沢」は逃げ出し、その途中で転落、一次的に記憶を失ってしまったのでした。
犯人は都内で地上げ屋をしていた(他にも悪いことをたくさんと・・)モロ師岡さん演じる「澤井」でした。
だいぶ省略してしまいましたが、ストーリーの全容はこんな感じでした。
正義感溢れる裏に悲しい過去を持つ刑事の紫吹淳さん、
容疑をかけられた恋人を信じ抜こうとしている健気な女性・笛木優子さんの、熱のある演技も見どころでした。
相棒・亀井刑事は伊東四朗から石丸謙二郎へ、新コンビを見た感想
24年間渡瀬さんの十津川警部を支えてきた、相棒の亀井刑事・伊東四朗さん。
渡瀬さんのシリーズ終了とともに、亀井刑事も新キャストに変わりました。
石丸謙二郎さんです。
刑事役はもちろん、会社のイヤミな上司や犯人役まで何でもこなされる、名脇役石丸さん。
しかし私の印象は『正露丸のCM』の人、そして『世界の車窓から』のナレーションの人です。
内藤剛志さんは↑初回放送コメント↑を出された時に、渡瀬さんとの想い出以外に石丸さんとのコンビについてや、番組制作についても語られています。
<内藤剛志さんコメント②>
プライベートではずっと、僕は石丸さんのことを「石丸さん」と呼び、石丸さんは僕のこと「内藤くん」と呼んでくれる。
この呼び方が「亀さん」「警部」と呼び合う十津川警部と亀井刑事に通ずるようで、石丸さんとは息もぴったりです。
タイトルには十津川と付いていますが、全員で撮影に関わっていくという、チームワークを大切にしたいと思います。
きっと内藤さんならこれからも良い作品を残してくださることと思います。
サスペンスの作品としては、キャストが全て変わっているので
まったく違うドラマを見ている感覚になったことで、違和感を感じることはなかったのですが、
内藤剛志さんは他にもたくさん刑事役をされているので「十津川警部のイメージ」を固定させるのは
ちょっと難しいのかなぁとも思いました。
「科捜研の女」の土門刑事や「警視庁・捜査一課長」の大岩警視正など、真面目で無骨な固いイメージなんですよね。
十津川警部シリーズでは、事件に女性に関わる女性が十津川警部に惚れてしまう、
”恋に落ちそうで落ちない”・・みたいな設定であることも時々あり、
相手の女性への優しさを保ちつつ上手にかわすセクシーさを持ち合わせる一方で
すごく愛妻家であることを知れるのが、ドラマの魅力のひとつだったので、
このあたりも今後の見どころのひとつかな、と思っています。
3作目が次の放送はいつになるか分かりませんが、西村京太郎のサスペンスは好きなので、楽しみに待ちたいと思います。